物理のOS
ハードウェア(地球)が壊れたら、
ゲームは強制終了する
これまで、お金、政治、コミュニティ、情報といった「ソフトウェア(仕組み)」の話をしてきました。
しかし、どんなに優れたOSも、それを動かすコンピュータ本体(ハードウェア)が壊れてしまえば動きません。
僕たちの社会にとってのハードウェア。
それは「地球環境」です。
1. 無限の成長 vs 有限な地球
スマホの中なら資源を使わないし。
「クラウド(雲)」と言っても、実体は巨大なデータセンター。
莫大な電気と、冷却用の水、そしてレアメタルを消費しているんだよ。
資本主義(経済のOS)には、致命的なバグがあります。
それは「無限に成長し続けることを前提にしている」という点です。
しかし、地球上の資源(石油、水、森)は「有限」です。
🌍 プラネタリー・バウンダリー(地球の限界)
科学者たちは「地球の限界線(バウンダリー)」を9つ定義しましたが、すでに4つ以上で限界を超えています。
ハードウェアが熱暴走を起こし始めている状態です。
「経済成長しながら、環境負荷を減らす(デカップリング)」ことは、技術的に非常に難しいことがわかってきました。
お金が増えれば、結局はモノやエネルギーの消費も増えてしまうのです。
私たちは「成長しないと幸せになれない」というOSを書き換える必要があります。
2. 目指すべきは「ドーナツ」
「成長」の代わりに、私たちが目指すべき新しいゴールの形があります。
それが、オックスフォード大学のケイト・ラワースが提唱した「ドーナツ経済学」です。
誰も置き去りにせず、地球も壊さない
ドーナツの「穴」に落ちると、人間らしい生活ができません(貧困)。
ドーナツの「外」に出すぎると、地球が壊れます(環境破壊)。
その間の「ドーナツの身」の部分こそが、人類が目指すべき「安全で公正な範囲」です。
ここを目指す
教育不足 😢
これまでの経済は「右肩上がりの線グラフ(成長)」を目指してきました。
これからの経済は「バランスの取れた円(循環)」を目指すことになります。
これは「退化」ではなく「成熟」です。
3. 攻略法:消費者から「ユーザー」へ
「環境問題なんて大きすぎて、自分には関係ない」
そう思うかもしれません。
でも、日常のOSを少しアップデートするだけで、世界は変わります。
サーキュラー(循環)型生活
「買って、使って、捨てる(一方通行)」をやめましょう。
メルカリで売る、修理して使う、シェアする。
モノを「所有」するのではなく、必要な機能だけを「利用」するスタイルへ。
エシカル(倫理的)消費
安い商品には、必ず理由があります。
誰かが不当に安く働かされていたり、環境を汚していたりするかもしれません。
「安さ」ではなく「背景(ストーリー)」にお金を払うことは、未来への投票です。
宇宙船地球号の乗組員
バックミンスター・フラーという思想家は、地球を「宇宙船」に例えました。
この宇宙船には、補給基地がありません。
食料も空気も水も、すべて船内で循環させて使い続けなければなりません。
全員が、船を維持する「乗組員(クルー)」なのです。
地球というハードウェアをメンテナンスしながら、
社会というOSを書き換える。
それが、私たち「ニュータイプ」のミッションです。